St.Valentine's Day (2)


「あれ?茜ちゃんは〜?」

ならソッコーでどっか行ったわよ。カバン持って。」

「え〜放課後部室で待ってろって言ったのなのに!?」

「そんな事言ってる場合じゃないわよ英二くん、ほらまた呼び出し。」

〜〜!!どこ行ったんだよ〜!」







その頃は・・・・氷帝学園に来ていた。

「・・・・青学と同じぐらいでかい・・・・おっと、テニスコート探さなきゃ。」

はテクテクと歩いているが周りの視線が異様に痛い。

「う〜・・・・テニスコートはどこお〜?」

!」

前から氷帝のレギュラージャージを着た男が走ってきた。

「あ、景吾〜久しぶり〜。」

「遅いから心配してたんだぜ。」

「だって駅から遠いんだもん。迷っちゃったよ。」

「今日は部活見てくんだろ?」

「残念〜今日は早く帰らなきゃいけないんだ〜。」

と跡部がテニスコートにつくと正レギュラーが勢ぞろいしていた。

「こんにちは〜。」

久しぶりだな!」

待ってたんやで。」

「じゃあチョコ持ってきたからあげるね。はいどーぞ。」

は1人1人に手作りチョコを手渡した。

もちろん俺のは本命チョコだよな?」

「さぁ?義理チョコか本命かは自分で判断してくださ〜い。」

さんありがとうございます。」

「ありがたくもらっとくぜ。」

はチラッと時計を見ると急に慌てだした。

「あ〜もうこんな時間!帰んなきゃ!」

「え〜もう帰るのかよ!」

「まだ皆にチョコ渡してなくて〜。」

「「「「「「皆!?」」」」」」

「青学の皆と〜あと〜っとちょっとゴメン急ぐね〜!!」

はブンブン手を振って走っていってしまった。

「・・・・・俺らのは義理チョコやな。」

「何でそんな事わかるんだよ。」

の事やから青学の奴らのは最後まで取っておいたんやろ。」

「何か忍足先輩随分とさんに詳しいみたいですね。」

「侑士抜け駆けかよ!」

「どういう事か説明しろよな!アーン?」

その後忍足は正レギュラーから尋問されたのだった・・・・







その頃青学では?

「ちーっス。今日部活ないって本当スか?」

「あぁこの状態じゃやりようがない。」

さっきから部室の周りでもひっきりなしにチョコ渡しがされている。

先輩いないんスか?」

ちゃんなら用事があるんだってさ。」

「データによると今ごろは山吹だな。」

「「「「「「山吹!?」」」」」」

「千石はの誕生日にプレゼント渡していたりしてただろう。だから行っているな。」

「え〜じゃあはいつ来るんだよ〜。」

「外の子達がいなくなったらじゃないの?」

「じゃあまだまだ来ないね♪(開眼)」

部室は・・・・・の帰りを心配する者、他校に対抗意識を燃やす者、黒オーラを放つ者様々だった。







そしてその頃は・・・・乾のデータ通り山吹に向かい、やっぱり迷っていた。(笑)

「あ、あの人に聞いてみよう。あの〜すいませ〜ん。」

「あ?何だテメー。」

「あ!亜久津仁!!」

「テメエ青学のマネージャーじゃねえか。」

「じゃ、失礼しました!」

はきびすを返して帰ろうとしたがグッと腕をつかまれた。

「・・・・・・何ですか。」

「テメエから声かけてきたんだろ。用件は何だよ。」

「山吹に行きたいけど道がわからないから聞こうと思ったんです。」

「じゃあついてこい。」

「へっ!?」

「ついてこいって言ってんだよ。行かないのか?」

「え、あ、行きます!!」

は亜久津の案内で見事(?)山吹のテニスコートに到着!

「あ、ありがとうございました。」

「別にどうって事ねえ。」

亜久津はふいっと帰ろうとしたが今度はが亜久津の腕を掴んだ。

「あ、あの私が作ったチョコですけど・・・お礼に、あの・・・どーぞ。」

「お前この前より威勢弱くなったな。」

「・・・・・・だって前みたいにされたくないから・・・・。」

「別にもうしねえよ。じゃあな。」

亜久津はの頭をポンと叩いて行ってしまった。

「亜久津って案外いい奴なのかも・・・・。」

「まぁ奴もちゃんに惚れてるから優しいんだよ。」

「あ、千石くん!」

ちゃん本当にわざわざ俺のために来てくれたんだね。」

「誕生日プレゼントももらったから。そのお返しだよ。」

「・・・・・これってさっき亜久津にあげたのと一緒なの?」

「うん。そうだけど・・・・あ、私の手作りじゃ心配?」

「そんな事ないよ〜。(つまり本命じゃないんだな。アンラッキー・・・)」

「あ、ヤバイ!もう5時だわ。」

ちゃんまたこれからどこか行くの?」

「また青学に戻るの。皆に渡してないから。」

「なるほどね。じゃあ気をつけてね。」

「うん。じゃあね!」

は笑顔で手を振って走って行ってしまった。

「千石先輩?何だかうれしそうですね。」

「あぁ太一くん。今青学のマネージャーが来てたんだよ。」

「ウッソダーン!僕も会いたかったです〜。」

「今度はこっちから遊びに行こうかな♪」

そしては最終目的地に向かって一生懸命走るのだった。





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