第57章 刺客登場?


「今頃皆は2回戦終わって3回戦の準備してる頃かなぁー。」

は総合受付から試合結果の受付場所まで向かっている途中です。

「やーえんるな。」

「…はい?」

突然に声をかけてきた二人組。明らかにに声をかけてきたので止まりましたが言葉は聞き取れません。

「…何ですか?」

「やー青学ぬマネージャーだろ。」

「…そうですけど。」

今度はちゃんと聞き取れたようです。が彼らのジャージを見ると『比嘉中』と書いてあります。

「…比嘉中?確か青学と同じブロックにいる学校ですよね?」

「わったーや負けやしがな。」

「…青学が勝ったって事?」

彼らは沖縄弁を使ってに話しかけてきます。が、沖縄弁など聞いた事ないは彼らの言いたい事がよくわかりません。

「マネージャーなぬんかいくんぐとーる所でぬぅやってんだ?」

「…。」

「くにひゃーわったーがあびてぃるくとぅわかってねーらんぜ。」

「甲斐君、平古場君。こんな所で何をやってるんですか。」

「あー標準語…!」

同じユニフォームを着て現れた今度は標準語を話す男にはてててっと駆け寄っていく。

「すみません。私沖縄弁よくわからないので彼らが何言ってるか通訳して下さい。」

「君は青学のマネージャーですね。なぜこんな所に?」

「私スタッフなので。多分あの人達も何か聞きたい事があると思うんですけど。」

が必死に説明すると甲斐と平古場は吹き出して笑い出す。

「くにひゃーぬぅあびてぃるんだ?」

「二人共いい加減にしなさいよ。」

「あ。そうだ。1個だけ聞いてもいいですか?」

「どうぞ。」

「青学ってどうなったか知ってますか?」

は入口にある総合受付にずっといたので試合結果を全く知らないのです。

「やーフラーか!ぬーんちキャプテンんかいうんぐとーるくとぅ聞くんだ!」

「…あの…失礼な事聞きました?」

「…青学の試合ならたっぷり見てきたのでお教えしましょうか?」

「ホントですか!私これから受付に戻らなきゃいけないので歩きながら教えてもらってもいいですか?」

「もちろんですよ。暑いですから何か飲み物でもいかがですか?」

優しくに話しかけている姿を見て甲斐と平古場は若干青ざめる。

「キャプテンぬわれーじらが一番まぶやぁな。」

「…あぁ。」

「甲斐君、平古場君何をしているんですか?ゴーヤ食わすよ。」

「わーったわーった。ゴーヤーだけは勘弁。」

キラリとメガネを光らせて言えば甲斐と平古場に拒否権はない。

「最初やわったーが声をかけたぬんかいな。」

「ナンパってわからねーらんあぬいなぐも上等しがな。」

受付に戻りながら楽しく談笑していると、受付にはよく見知った赤い髪の毛が見えます。

「お。戻ってきたじゃーん。」

「あれ?ブンちゃんどうしたの?」

「試合終わっちゃってヒマだからよーん所来たんだ…って何やってんだ?!」

「え、何やってんだって…比嘉中の人が青学の結果教えてくれてたんだよ?」

ですよね?とニッコリ笑うと笑い返してくれたのではさらに笑顔になる。

「…。青学って比嘉中と戦って勝ったんだぜ?」

「あ、そーな…えぇ?!」

「しかもそいつ殺し屋って呼ばれてる比嘉のキャプテンの木手永四郎だぜ。」

「…殺し屋?スゴい優しい人だよ?この人。」

はブン太に言うがブン太と後ろからついてきていた甲斐と平古場はあんぐり口を開けている。

「さすが青学ぬマネージャー…ただもんあんにな。」

「キャプテンがちむぢゅらさんってあびん奴初めてだ。」

「あの…失礼な事色々聞いてすみませんでした。」

「いえ知り合いになれてよかったですから。またお話させていただいてもいいですか?」

「私でよければ受付にいますからどうぞ♪」

結局殺し屋の異名を持つ男でさえも仲良くなってしまうであった。

さしずめの異名は他校生キラー?





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