第50章 恐怖のビーチバレー大会 |
「わーーーい!海だ〜〜〜!!」 バシャバシャと海に入っていく。 「…。」 「…。」 それを怪訝の眼差しで見つめる不二以外のレギュラー陣。 「何?皆海うれしくないの?」 「いや、そうじゃないんスけど…。」 「〜水着は?」 「着てるよ?」 そーじゃなくって!と声に出さず突っ込むレギュラー陣。 「だってパーカーと短パン着てるじゃん。」 「…だって周助が着ろって言うんだもん。」 「不ー二ー!」 英二が睨んでも不二はそ知らぬ顔。 「だって今からビーチバレーするみたいだからね。」 「…不二ばっかズルイ〜!」 「僕だって見てないよ。」 「「「は?」」」 「他の男に見せるくらいなら今度2人っきりの時に見るから。」 そんなセリフをサラリという不二だが…はまったく聞いてない。 「私もビーチバレーやりたい!」 「ちゃんはやめておいた方が…。」 「どうして〜?私バレーボール得意だよ?」 大石が指差した方向では…六角中の首藤がいつの間にか倒れている。 「乾!何したの!!?」 「いや…罰ゲームとして用意していた『いわし水』を飲んだら…。」 「…じ、じゃあ私は審判兼救護係に回りまーす!」 「その方がいいよ…。」 「〜!俺も水着見たい〜!」 「じゃあビーチバレーに優勝したら一緒に遊ぼう?」 「「「「わかった!(っス)」」」」 こうして…青学レギュラー陣が妙に燃える恐怖のビーチバレー大会が始まった。 チームわけはリョーマ・剣太郎、英二・樹、桃・黒羽、乾・木更津、 不二・佐伯、河村・ダビデ、大石・海堂…そして、バア・オジイペア。 「ぎゃぁあああぁ〜!!」 「ぅわあぐあか@;:・:p@!!」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・う。」 「わー!何これ!青酢と同じぐらい威力が凄い…!」 トーナメントに負けた人々が次々と倒れてゆく。 「…ねぇ、リョーマ。どうしてスミレちゃんって何でもできるの?」 「…俺に聞かないで下さいよ…。」 2人が見つめるコートの先には…竜崎とオジイにやられた大石と海堂が倒れていた。 「もう絶対シルバーシートは……。」 「譲らねぇ…。」 「ホレ、お前達がシルバーシートだ!!」 「「「「「「あれは屈辱だ!恐るべきシルバーシート!!」」」」」」 残りは不二・乾・リョーマ・剣太郎・佐伯・木更津とオジイと竜崎。 「何ぃーーっ砂の中から…!?」 「…オジイって宇宙人!?」 「…そうかもしんないっスね…。」 優勝候補とまで謳われた不二・佐伯の黒々ペアまでやられてしまった…。 「…皆波打ち際にいるから波に流されないようにしないと…。」 審判を竜崎に任せ、いわし水に倒れた人の救済措置に入る。 後でが聞いた所によると…その時に大変な事が起こったという…。 「どいつもこいつも手応えが無いのう。」 「にゃろう…!」 「この程度で熱くなりおって!!とどめじゃああっ!!」 と、竜崎がネットに近づこうとすると足に何かが当たる感触。 「先生ぇ〜〜〜〜っシルバーシートほら、空いてますよ〜〜〜〜。」 「ひぃ!大石!!」 「…わー。ゾンビがいっぱい〜。」 前回のボーリングで学習したは何を見てももう驚かない。 「…全く…乾汁にも困ったものね…。」 「あ…先輩。」 「ん?何?」 乾汁をまぬがれたリョーマが指差した方向には…震える樹の姿が…。 「やなのねー。アレ飲みたくないのねー…。」 「樹ちゃん…いわし水飲まなかったんだ…。」 「…まぁ人手が多い方がいいわ。リョーマも葵くんも手伝って。」 「何するんスか?」 「屋根の下に運ぶのよ。このままだと日射病で倒れちゃう。」 上に着ていたパーカーを脱いでゾンビの所へ向かう。 「先輩…パーカー脱いでいいんスか?」 「周助気絶してるし。本当は暑かったんだよね〜。」 ニコニコと楽しそうに笑うにリョーマを初め剣太郎も樹も釘付け。 「皆運び終わったら海に入って遊ぼ!」 「あ、じゃあとっておきの場所に案内しますよ!ねぇ、樹ちゃん!」 「そうなのねー。」 「…。」 こうしていわし水を免れた人達にとってはとても楽しい1日となりましたとさ。 BACK NEXT |