第36章 大石新体制


「コラッ桃城っもっと腰を落としてボールをよく見て!!」

「あっ・・・はいっ!!おーーコワ。」

「不二!ステップ遅れたぞ!!」

大石部長代理指揮のもと部活が始まる。

「・・・・だけど手首の使い方はいい感じだ。成長したな桃城。」

「ハハ・・・それほどでもっ・・・。」

「1人アメとムチっすね。って先輩。何スかその格好は。」

「これからわかるよ。大石部長代理!準備万端整いました!」

はピッと敬礼して大石を呼ぶ。

「それじゃあ・・・レギュラー陣集合してくれ。」

「でも手塚と黄金ペアがいないオーダーどうなるんだろうね。」

「大石も頭を悩ますトコロだね。・・・・・・ってちゃん?」

集合したレギュラー陣はの姿に多少ながら驚いた。

、何でそんな格好なの?レギュラージャージは?」

「今日は部長代理補佐だから。」

はメガネをかけ、普通のジャージを着ています。

ちゃん、最初のやつは?」

「これだよ、はい。」

「えーっ・・・。」

「何スかそのヘタクソな絵は?」

「えー。リョーマひどい・・・・せっかく頑張ったのに〜・・・・まぁヘタなんだけど・・・・。」

そうやらその1枚の絵はが書いたようでリョーマの言葉にショックを受けている。

「いや・・・・その・・・・今のは言葉のアヤってやつで・・・・。」

「えーっこれより心理テストを行う!」

リョーマの呟きを無視して大石はレギュラー陣に説明し始めた。

「えー、まずはこの絵についてだ。この人がどんな状況にいると思うか答えてみてくれ。」

大石は最初の絵。海の上のしまにヤシの実の木が1本あり、人が1人立っている。

「うほほーい!南の島で遊びまくるもんねーーーっ!!」

「うん。のんびりしていて気持ち良さそうだね。」

「フン孤独か・・・まあいい。」

「ふむ・・・島の地形からして南半球南緯28°あたりの・・・。」

「ヤシの実食いてーなあ食いてーよ。」

「うーん困ったなぁ・・・・。」

ちゃん。」

「ほい、タカさん。」

が大石に言われ河村にラケットを渡す。

「ぬどりゃ〜〜〜っグレイトォーー!!サバイバー!!」

「分かんないスよ。その糸人間が何考えてるかなんて興味ないし。」

ちゃん越前はEタイプだ。」

「はいはい。リョーマはEタイプっと。」

は大石に言われた通り持っていたノートにメモる。

「(い・・Eタイプって何だ・・・?)」

「次はこのヒマワリのある風景について・・・・。」

「ええーーっまだあるんスか?」







「はーい。お疲れ様!心理テストはこれにて終了です!」

がパタンとメモっていたノートを閉じやっとこさ終了。

「ふぅーーっやっと終わった・・・・。」

「50枚もあったよ。」

「あれ全部先輩と大石先輩が作ったんスかねぇ・・・。」

「たぶんは絵たくさん書いたはずだよ。昨日僕は立ち入り禁止だったから。」

昨日の夜、の部屋の前には毎度おなじみ『周助厳禁』と貼ってあったのだ。

「何かデータを採られてる感じで気味悪いな。」

「・・・・・・・・・・・今ごろ気づいたんスか?」

「レギュラー陣また集まってくれ!」

また大石の集合がかかるが、今度はの姿がない。

「さっきの相性心理テストの結果をふまえて俺なりにさまざまなオーダーを作ってみた。
とにかく・・・・実戦で試みるのが一番早いと思うんだ。だから・・・練習相手を呼んでおいた。」

大石がチラッと見た先にはと・・・・地区大会からのなじみである黒い軍団。

「ふ・・・不動峰っ!?」

「大石、今日は呼んでくれてありがとう。」

「いや、こっちこそきてくれて助かったよ。」

「じゃあこれから青学VS不動峰で練習試合です!」

「へぇ〜・・・いーんじゃないっスか。」

青学にとっては様々のオーダーを試す機会、一方練習相手不足の不動峰にとっても
自分たちの実力を試すいい機会。お互いの利害関係がうまくマッチしたのだった。





「みんな、お疲れ様!」

〜疲れた〜。」

「残念だけど明日は聖ルドルフだからね。」

「「「ええーーーーーっ!!」」」

大石部長代理とマネージャーの企みはまだ続く・・・・・。





〜オマケ〜

そして翌日・・・・

「不二くん今日は前回の様には・・・・ふふふふふふ・・・・。」

「やあ裕太。よく来たね。」

「・・・・・兄貴・・・。」

「・・・・さん先日は電話ありがとうございました。今日は・・・・。」

「裕太くん!久しぶり〜〜!」

はぎゅーっと裕太に抱きつく。

「・・・・・・・・・・何なんですか、青学は・・・・。」

そして毎度の事のように不二と両方から無視される観月だった。





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