第34章 ボウリングの王子様


ゴゴォォン。ラケットバッグを持った集団が似合わない場所にいる。

「とりあえず氷帝を破って関東大会ベスト8まできた。
昨日はよく頑張ったね!今日はアタシのおごりだよ!」

「なーんだ。タカさん家の寿司のがイイーっ!」

「コラ英二!そんな毎回ご迷惑になるだろ。」

「たまには気分転換になるな。」

「おおーーー!いいっスねボウリング!!」

「ボーリングかぁ・・・・ボーリング苦手だなぁ・・・。」

「ほうら決まりだ!わかったらさっさとクツを借りといで。」





竜崎先生はクツとボールを持ってきた7人のレギュラー陣にクジを引かせる。

「今引いてもらったくじの結果・・・・・・このペアで協力してスコアを競うよ!
菊丸・不二チーム、桃城・越前チーム、乾・海堂チーム、アタシ・大石チーム。
手塚と河村はケガの具合もあるし、も人数の関係で今回は見学だ。」

「にゃんだ〜。やらにゃいいのかぁ〜・・・。」

「うん。私は見学〜。」

ボーリング苦手なんだっけ?」

「ま、それも理由の1つかな。あれ・・・でも大石は?やってヘーキなの?」

「いや、遊びなんだし左手でやってみよーかなって。」

「ボウリング版の越前だね。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・何やら異様な気配がする。

「「う」」

「言い忘れたケド当然負けたチームには・・・この乾特性疲労回復汁

『青酢』を飲んでもらう。ガーターの人はこっちね。」

乾は青い液体が注がれたジョッキと小さなカップを出した。

「うわあ〜っ何だこの酸っぱさは!?」

「けほっ目がしみるぅ。」

「フフフフフ。やっぱりきたわね乾。皆安心して!もう大丈夫!」

は不気味に笑って自分のカバンからでっかいジューサーミキサーを出した。

、これは何だ。」

特製フルーツジュース!青酢なんかへっちゃらよ!」

「それはどうかな。データはウソをつかないよ。」

こうして珍ボウリング大会が幕を開ける。2つの液体と共に・・・・・・







「おお!海堂スネイクだ!」

各々の得意なプレイでボウリングゲームは進められていく・・・と思いきや。

「でも曲がりすぎー。ガーターvv」

「ふしゅぅ〜・・・・ウ・・・・。」

「薫ちゃん!はいこれ。」

はフルーツジュースを入れたコップを海堂に持たせる。

「ぐわぁっ!!」

「か・・・海堂っ!?」

「薫ちゃん・・・・フルーツジュース飲む前に気絶しちゃった・・・・。」

続いて英二・不二チームの不二がガーターを出す。

「で、今回はどんな味がするのかな乾?クスッ。」

「周助は乾汁効かないもんね〜・・・・・・って周助!?周助!?」

あの不二までも青酢で倒れてしまった・・・・・。

「「「「「青酢おそるべし!!」」」」」

「困ったなぁ・・・・気絶する前に何とかして飲ませないと・・・・犠牲者が増えるわ。」

ちゃん・・・・それよりも見て・・・・・。」

「なあにタカさん?スミレ先生と大石??・・・・上手くない?あの2人。」

「ウソ・・・・。」

「ほう。やるな大石。」

「いいや先生もなかなか。」

2人はマイグローブまで出してきてボールを磨き始めた。

「おかしーと思ったぜ。奴らボウリングマニアだ!みがいてるよ・・・・。」

「・・・おい越前・・・。」

「ウイッス・・・負けらんないっスね。」

負けず嫌いなこの2人。ボウリングマニアの姿を見て闘争心をメラメラと燃やす。





「さぁ・・・油断せずに行こう。」

「マズイぜ越前!奴等にドンドン離されていってる・・・。」

「まだまだだねぇ〜〜。」

「どーん!」

ボウリングマニアに自分の決めゼリフで挑発されてさらに熱くなる桃とリョーマ。

「4フレーム終わって大石達がダントツか・・・・。」

「海堂・・・そしてあの不二までもが『青酢』の餌食になった・・・・。」

「はい、2人とも飲んでいーよ。」

ボウリングをやってない組は青酢を飲まなくてもいいのでどこか和やかムード。

「しっかし英二の集中力はさすがだね!いいぞ〜英二〜〜!!」

〜vvしっかり応援しててよん!」

「ほう・・・負けちゃおれんな!ん?このボール穴が開いておらん!と思ったら・・・。」

竜崎の次の言葉が気になってしまいふとそちらの方を見てしまった英二。

「大石だった。」

「あぁーーっ!しまったガーター!!」

「英二!最初にこれで口ん中甘くするのよ。」

「サンキュ、!・・・・・・・・(ゴクゴク)ぎゃえええーっ!!」

「英二!?」

のジュースを飲んだにも関わらずついに英二までが青酢の餌食に・・・・。







こうして犠牲者続出の珍ボウリング大会は幕を閉じた。

「来週の関東大会2回戦からもかなりの強豪揃いだ!埼玉の緑山、そして千葉の
古豪六角を倒さなければ決勝の立海大附属とは戦えない!しかしお前達の明るさと
ガッツ、そして負けん気の強さがあれば・・・きっと部長の穴を埋められるハズだ。

「どういう事ですか?スミレ先生。」

「手塚は明日から・・・九州へ行く事になった。」

「「えっ・・・・!?」」

突然の手塚の九州行きにを始め驚きを隠せないレギュラー陣だった・・・・・・





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