第17章 乾特製野菜汁登場!?


さて、都大会も間近に控えたある日の放課後、が掃除で遅れたため急いで部活に
向かっていると桜乃と朋香とリョーマが誰か倒れている人を目の前にして何やら話していた。

「おーい。何やってんの?」

「何でもないっスよ。」

と言ってリョーマはたくさんの本を抱え焼却炉の方に歩いていった。

「で?この人どうしたの?」

「リョーマ君がこの人のおでこにボールぶつけちゃったんです。」

「でもリョーマ様カッコよかったー。」

全く反対の事を話す桜乃と朋香。おもしろいコンビですね。

は倒れている人をじろじろ見た。ラケットバックを持っている所どっかのテニス部らしい。

「おーい・・・だいじょぶですかーー?」

が声をかけるとその人はパッと起き上がっての手をつかんで言った。

「君が俺のこと助けてくれたの?ありがとう。俺、山吹中の千石清純。よろしく!」

「私青学男テニマネージャーのよ。よろしくね。」

いちお通過儀礼ということでニッコリ笑って言った。

ちゃんかー。笑顔がかわいいってことで覚えておくよじゃあねー。」

と言いたい事だけ言って去ってった。

「何だ?あの人・・・・。」

は千石のことをたいして気にせず部活へと向かって行った。







さてはて今日はレギュラーに新メニューが課せられるもようでは乾から何やらメモを預かっていた。

「えっと今日はレギュラーの人たちには打てる範囲を限定した
ラリー対決をしてもらいます。いわゆるゾーン練習だそうよ。」

は何かを準備している乾に事前にもらったメモを順々に読み上げていった。

「えっと、皆をプレイスタイル別に分けるとこうなります・・・
カウンターパンチャーの大石・不二・海堂、アグレッシブベースライナーの桃城・河村、
サーブ&ボレーヤーの菊丸、オールラウンダーの手塚・越前だそうです。」

「ところでメニューを考えた乾はどこ行ったの?」

「さあ?私にもわからん。あ、それで今回はカウンターパンチャーとサーブ&ボレーヤーが全面を守って
アグレッシブベースライナーとオールラウンダーが半面から攻撃の5ラリー対決だってさ。
あれ?まだ続きが・・・今回はマネージャーである2人も参加する・・・ってえーーー!?聞いてないよ。」

「いいじゃない。だってたまには練習したいでしょ?」

「でも、私と皆じゃ実力の差がありすぎるよ〜。」

すでに目を潤ませたが言った。
と、そこへ乾が帰ってきた・・・何やら緑色の物が入ったコップを持って・・・。

「ちょっと乾ーーー!!私までメニュー参加ってどういうことよ!!!」

「まあいいじゃないか。それで今日のラリー対決に負けたらこの乾特製野菜汁を飲まなければならない。」

「「「「「「げっ!!!」」」」」

「えー、乾・・・私も飲まなきゃいけないの?」

「もちろん。最初は河村対海堂だ。GO!」

さて、ラリーは着々と進んでレギュラー陣は1回ずつ対決を終えた。

「では、次対越前!!」

「えーーーー。ちょっと乾ひどいよー。リョーマになんか勝てっこないよ・・・。」

はもうほとんど半べそ状態だった。

「ほら、。がんばって!!」

不二の励ましも耳には届かず、はふらふらとコートに入った。

「リョーマー。少しは手加減しなさいよ〜。」

「ヤダね。」

「それじゃあ行くぞ!GO!!」

乾に球出しをいちお難なく返すだったが・・・・やっぱりリョーマは1枚上手のようだ。
1球打って前に出られたのでは得意のトップスピンロブでまたリョーマを後ろに下げた。

「へー。先輩なかなかやるっスね。」

リョーマはまだまだ余裕のようでロブも難なく返しまた前に出た。
はまたトップスピンロブで返したが今度のは少し浅めになってしましスマッシュで返された。

「(うひーーー!!リョーマのバカー!!)」

いちおは追いついたがツイストスマッシュだったので思わずよけてしまい終了。

「う゛ーー・・・リョーマのあほ。バカ。」

先輩まだまだっスね。」

「さあ。飲むんだ。」

乾がずずずっとに野菜汁を突き出した。

「うー・・・飲めばいいんでしょ飲めば!!」

はもうヤケになって鼻をつまんで一気に流し込んだ。

「あ、ちゃんそんな一気に飲んだら・・・・・。」

大石の心配はすでに遅く飲み込んでしまったあとだった・・・。

「〜〜〜〜〜・・・?あれ?これ甘いねー。結構おいしいかも。」

「「「「「「(これのどこに甘さがあるんだ!?)」」」」」」

僕と気が合うねー。」

「でも、きっと周助の味覚は異常だよ。私辛いモン苦手だし。」

先輩本当に甘かったんスか?」

さきほど野菜汁を飲んだリョーマがびっくりして聞いた。

「うん。これならいけるかもーvvv」

でも実は乾が用にと甘くしてある野菜汁を作っておいてそれを渡しただけのことであった。
そしてそのあともラリー対決は続き、最強の男である手塚以外は全員野菜汁を飲んだ。

「でもー、皆飲んだのに手塚だけ飲まないなんてずるいなー。」

「部長がアレ飲んだらおもしろそうっスよね。」

「2人ともそんなこと手塚に聞かれたら大変にゃ。」

「もう聞こえている!!(怒)」

3人がおそるおそる後ろを向くと眉間に深い皺を寄せた超お怒りモードの手塚が立っていた。

「菊丸・桃城グラウンド10周!はグラウンド5周だ!!」

部活は終わったのに3人はしぶしぶグラウンドを走りに行った。

「クスッ♪ったら口は災いの元っていうのにね。」

「手塚、何も部活が終わってから走らせることもないだろ。」

「そうだよ・・・ちゃんマネージャーなのに・・・。」

「いや、データによるとだなの5周は手塚の優しさだな。」

「ふしゅ〜〜〜。先輩かわいそうっス。」

「あーあ。まだまだっスね。」

「・・・・・・・・・・・・・。」

を走らせたことによって全員からのクレームを受けた部長でした。





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