第15章 合宿へ行こう!!〜当日編その3〜 |
「あっち〜。疲れたー。ドリンクドリンクー。あれ?は?」 「ならホテルに戻ったぞ。」 のかわりに英二にドリンクを渡しながら乾は言った。 「どこか具合でも悪いのかな?」 「いや。今日はオールの日だから昼飯を取りに行っているんだろう。」 そうです。今日は何と練習最終日。なんて早いのでしょう・・・。 いつもお昼はホテルに帰ってご飯なのですが、今日はコートで空いている人からお昼。 そこではお昼を取りに行ったというわけ。 「うにゃー。いないのかー・・・。」 がいないとわかったとたん英二は急にへろんとなってしまった。 「先輩いないんスか?そりゃあいけねぇな、いけねぇよ。」 いつの間に話を聞いていたんだろう桃も急にプシューッと空気が抜けたみたいになった。 「おい・・皆まだ練習は終わってないんだぞ。」 大石はそう言いながらもがいないことに少なからずショックを受けたようだ。 「ふしゅ〜〜〜やる気でないっス。」 「ショッキーーーーング!!!!!」 「確かにの声がないとやる気でないなー。」 「ふむ・・・がいないだけでやる気は7割下がると・・・。」 「お前ら!!さっさと練習しろ!!」 そおら。早速手塚が怒ってます。でも、いつもより迫力がないような感じ。 「手塚だってがいなくてさびしいでしょ?(笑顔)」 「・・・・・・・・・・。」 図星なのか不二の笑顔が恐いのか手塚は黙り込んだ。 「ここらではっきりさせようか♪」 「どういうことっスか?不二先輩。」 頭に?マークをくっつけながらリョーマが聞いた。 「つまり全員のこと狙ってるわけでしょ?」 「そりゃあ、そうっしょ。」 「先輩って特に美人じゃないけど何か惹かれるんスよねー。」 「桃先輩。それ先輩に失礼だよ。」 「ちゃんって笑顔がかわいいんだよね。」 控えめながらも河村も言った。 「・・・・・あの笑顔がかわいいっス。」 「マネージャーの仕事一生懸命な所がいいな。」 「先輩って子供っぽくってほっとけないっスよ。」 「その子供っぽいところがかわいいよなー。」 「仕事も早いし、要領よくやってくれて助かるな。」 「クスッ。やっぱりね。手塚は?手塚はどうなの?」 「・・・・・美人とは言えないが笑顔はかわいいと思う。」 「あ、手塚が照れてるー。」 「・・・・・・・(怒)」 「じゃあ、はっきりと全員が宣言した所で、これは約束だからね♪」 「約束とは何だ?」 何気に手塚興味アリアリ・・・。 「抜け駆けは禁止ってこと♪」 「抜け駆けってなんのこと??」 うしろから突然の声がしてレギュラー陣はザザザッと後ろへ後ずさりした。 「皆何やってんの?しかもまだ休憩じゃないじゃない。手塚まで何やってたの?」 「少しミーティングをだな・・・。」 「へー。ま、いっか。お昼持ってきたからお昼にしよー。」 は手にもっていた特大ビニールシートを広げバスケットをドンと真ん中に置いた。 「。今日のお昼は何?」 「ふふふ〜〜〜〜。今日はねー・・・・じゃーーーん!!」 はもったいぶってバスケットを開けた。 「「「「「「「(これは・・・・・何だ!?)」」」」」」」 誰もがそのバスケットの中身を一目見ただけではわからなかった。 「何?皆どうかした?」 「えっと・・・?これは・・・何かな?」 「えー?見ての通りおにぎりでしょー。」 「「「「「「「(おにぎりだったのか・・・。)」」」」」」」 言われてみるとおにぎりに見えなくもない。が、おにぎりには到底見えない形をしている。 「これ・・・先輩が作ったんスか?」 「そうなのー。結構時間かかっちゃって大変だったよ。あれ?皆何で食べないの?」 「いや・・・それは・・・・・。」 「なあに?もしかして私が作ったやつ食べられないていうの?」 「桃お腹すいてるって言ってたよね?(開眼)」 急に不二が桃に話を振った。 「え?ちょっ不二先輩、オレを実験台にしないで下さいよ。(泣)」 「桃お腹へってたんだー。はい。じゃあ食べて。ちなみに具はサケだよ♪」 とびっきりの笑顔で言われ桃は断れなくなってしまった。そして一気にパクッと口に入れた。 「・・・・・・・・お?おいしい。先輩おいしいっスよ!!」 「本当ー?桃ありがとー。」 はぎゅーっと桃に抱きついた。そして、桃につられ皆も食べ始めた。 「ふむ・・・これは北海道産のサケか・・・。」 「ー。このおにぎりおいしいー。」 「見た目より味っスよ。先輩。」 「リョーマ・・・それ、フォローになってない・・・。」 こうして、のおにぎりに見えないおにぎりはちゃあんと全部なくなったそうな。 BACK NEXT |