A DAY OF THE SURVIVAL MOUNTAIN〜恐怖の強化トレーニング〜


次の試合を間近に控えたある日…

「地獄のトレーニング合宿?何それ。」

「俺もよく知らないけど何かすごい噂があるらしいよ。」

「噂?」

が首を傾げると不二がいつもの笑顔のままとんでもない事を口にした。

「昔その合宿に行った先輩は1週間口がきけなかったらしいよ♪」

「…そんなにすごいの?」

「でも今年はもっとすごいかもね♪」

「「……」」

不二の言葉が本当になるか否かまだこの時は誰もわからないのであった。







とある山。青学レギュラー陣は地獄の合宿の最初のメニューであるランニングをしていた。

「おーいしーおしゃれなクラブハウスとかそういうのどこー?」

「おしゃれかどうかわかんないけど上に行けばあるよ。」

「もーこんな山の上にテニスコート作ったもの好きは一体誰〜。」

「そこでテニスする僕たちもそうとうもの好きだと思うけど?」

「そうか。去年参加したのは俺と手塚だけだからな。」

「ほらほら英二〜しゃべってるともっと疲れるぞ!」

が英二の背中をポンと叩くと後ろの河村もしゃべり出した。

「でもいいよなぁ竜崎先生は車で頂上まで行けて。」

「へっ。ご老体は労らないとね〜。」

「目上の人の悪口は言うな。」

「へいへい。」

そうこうしているうちに手塚が休憩!と言ったので休憩となった。

「だいじょうぶ?お世話係の1年トリオ…。」

「もう疲れました〜…。」

「でも先輩はよく平気ですね。普段マネージャー業してるのに…。」

「私だってたまに走ってるんだよ。ね?薫ちゃん?」

「!?…先輩……。」

「あ、言っちゃった…」

「海堂?どういう事か説明してくれるかな?(ニッコリ)」

不二の笑顔を見て固まる海堂。

「し…周助だって知ってるじゃん?私が走ってる事…。」

「でも海堂と走ってるなんて聞いてないよ?」

「(だって言ってないもん…。)でもでも薫ちゃん私のペースで一緒に走ってくれてるんだよ?」

「へぇ…そうなんだ。(黒オーラ)」

ニッコリと笑ってはいるがどことなく恐いのは気のせいだろうか…?

「それにしても…乾〜この吊橋渡るの?」

「この吊橋はバランスを崩すと非常に危険だ。しかしバランス感覚を養うにはもってこいだ。」

「うえ〜恐っ…。」

「じゃあ俺が手繋いであげよっか?」

「何言ってるのかな?英二?」

「う…。」

「よし。休憩終了!…ん?」

手塚が号令をかけたおかげで不二の開眼攻撃を免れた英二。
そして手塚の横には遅刻してきたリョーマが追いついたようだ。

「いちお追いつく努力はしましたけど?」

リョーマはそういうとそのまま走って行ってしまった。

「リョーマ?」

「越前。」

「おチビ。」

「後から来た越前に抜かれるとは何事だ。」

「「ギクッ」」

恐る恐る振り返ると眉間にシワを寄せた鬼部長の姿が…。

「全員頂上のコートまでダッシュ!」

「「げ、マジ?」」

「最後についた者には今日のために徹夜で調合したマーベラスサプライズ乾汁エクセレントを飲んでもらう。」

「うわ〜徹夜で調合したって所が恐ろしい〜…。」

「越前覚えてろよ!このうらみ一生忘れねー!!」

初っ端から乾汁のお世話になりたくないレギュラー陣+αは結局頂上のコートまでダッシュしたのだった…。







「「「「「「ゴール!!」」」」」」

「何だ。結局全員同着か。」

乾は乾汁を片手に少し淋しそうな乾(笑)

「やっと来たか。ご苦労だったね。」

「あ、スミレ先生〜。」

「さぁ早速練習始めるよ。」

「えーうそ休憩ないの?」

「マジ地獄だよ。」

「勘弁してよ、1時間以上走って来たのに。」

「ほら、皆がんばって!地獄のトレーニングなんかに負けるな!」

「しゃーない。も言ってるし行きますか。」

「おーい1年ラケット持ってきてくれ。」

「「はーい。」」

レギュラー陣がコートに入ろうとした時ペンションの方から男の怒鳴り声が聞こえた。

「おい森岡さんよ、ここのオーナー誰だか知ってるよな?言ってみな。」

「あなたのお父さんです。」

「じゃあ言いたい事はわかるよな?あいつらに言ってこいよ。」

ペンションの管理人の森岡さんが因縁をつけられているようです。

「…あのヤロウ。」

「海堂、目上の人は敬うんじゃなかったっけ?」

飛び出して行きそうな海堂は押さえたが、リョーマがラケットを持ってそいつらの方に行ってしまった。

「ねぇこのボールあんた達の?」

「何だガキ。」

リョーマは落ちていたボールを拾うとその大学生の方へ打ってしまった。

が、その大学生…佐々部はリョーマのボールの威力を普通に殺してしまった。

「いせいがいいなガキ。ちょっくらお兄さんと遊んでみっか?」

「越前!何をしている!」

「うっ…ちぇ。また今度ね。」

もう少しで戦闘体制に入る所だったリョーマだか手塚の一言でしぶしぶ戻って来た。







「本当すまないね。悪いけど午後から予約してあったDコートに移動してくれないかな?
午後からはちゃんとAコートを使えるようにしてもらうから。」

「わかりました。皆移動だ。」

Dコートに向かって歩く中、最後尾を歩いていたに大学生が声をかけてきた。

「なぁなぁあんなガキ達とテニスしないで俺達とやろーぜ。」

「絶対イヤ。」

「んな事言わねーで、俺達が手取り足取り教えてやるよ。」

「結構です。あのねぇ、私あんたたちみたいな人大嫌いなの!」

しつこい大学生にキレたは一気にまくしたてた。

「大体ねー茶髪でタバコで…おっ?」

「うちのマネージャーに手を出すのはやめてもらおうか。」

手塚はを自分の後ろに引き相手を睨みつけた。

「うっ…。」

手塚の睨みにビビった大学生はすごすごとコートに戻って行った。

、だいじょうぶか?」

「うん。助けてくれてうれしいけど…もうちょっと文句言いたかったのに〜。」

「トラブルを増やすような事はするんじゃない。」

「ふぁーい。」

先輩いつも俺に挑発するなって言ってるくせに自分がやってんじゃん。」

「げっ、リョーマ…。だってムカツクんだもん。」

先輩、まだまだだね。」

しかしこの後ある意味恐ろしい事が起こるとはまだ誰も…いや1人だけを除いて知らないのであった…。





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