祝うなら2人でね? |
「ねぇ周助。今週の日曜手塚の誕生日だよ?」 不二の部屋でくつろいでいるがふとカレンダーに目をやった。 「それがどうかしたの?」 「あ、冷たいんだー。ねぇ、去年は何かあげた?」 「うーん・・・・特にあげなかったよ。手塚はハンパない量のプレゼントもらうからね。」 「そっかー。ねぇ、何あげたらいいかな?」 「僕は手塚に興味ないからね。」 本当は君の口から男の名前なんて聞きたくないけどという言葉はあえて口に出さなかった。 「えー。じゃあ手塚に直接聞こうかな・・・。」 「それじゃ意味ないでしょ?」 「あ、いいや。明日他の人にも聞いてみよ。」 10月5日。誕生日2日前。 「茜。男の子って何もらうとうれしいの?」 「どうしたの?好きな男の子でもできた?」 「違うよー。もうすぐ手塚の誕生日なのー。」 「あ、そういうことね。」 内心おもしろくなりそうだったのに。とちょっとガッカリした茜だった。 「があげるものなら何でもうれしいと思うけど・・・・。」 「そうかなー?」 「そうよ。(レギュラー陣はあんたに惚れてるからね。)」 「茜は?彼氏に何あげたの?」 ちなみに茜の彼氏はサッカー部のキャプテン。お目が高いっす。 「言っても役に立たないからやめとく。」 「どうして?」 「には絶対あげられないものだから。」 「・・・・何かわかった気がする////////」 「そうだ!。手作りのものあげれば?」 「あ、それいい案だねー。でも何にしよう・・・・。」 「さ裁縫とか得意だったじゃん?だからね・・・・」 茜はぼそぼそとに耳打ちした。 「なるへそ!さんきゅう茜。今日から早速作らなきゃね。」 その日の夜早速材料を買い込んだがせっせと作っています。 「?何やってるの?」 「あ、周助。見てみてー。手塚のプレゼント何にするか決めたのー。」 「へぇ・・・・(おもしろくないな・・・)の手作りなんだ。」 「うん。プレゼントは手作りの方があったか味があるでしょ?」 「クスッ。らしい考えだね。僕の時もよろしくね。」 「うん。任せてー。あ、そうだ由美子さんにケーキの作り方聞くんだった。」 「ケーキもあげるの?(ますますおもしろくないね・・・)でも手塚甘いのキライだよ?」 「だ・か・らー、甘くないケーキ作るの。周助にも味見さしてあげんね。」 「ありがとう。(これは一緒に住んでる特権だね♪)」 10月6日。誕生日1日前。 「手塚ー、明日って部活休みじゃないの?」 「どうしてだ?」 「だって・・・・手・・・・じゃなくて最近休みがないからなーと思ったの。」 「は休みたいのか?」 「え、いやそのー・・・・だからー・・・・。」 「手塚、時には休みも必要じゃない?の言う通りだと思うよ?」 「(わ。周助ありがたいー。)そうそう。それが言いたかったの。」 「?どうしたんだ。何か変だぞ。」 「ううん。変じゃないよ。」 「確かにここの所休みがなかったからな。明日は休みにしよう。」 「よかったー。そうだ。こうしちゃいられない!!」 は何かを思いついたように走っていってしまった。 「不二・・・はどうかしたのか?」 「クスッ。自分の胸に手を当ててみれば?」 その頃のはなぜか部員1人1人に何かをやらせていました。 10月7日。誕生日当日。 「じゃぁ行ってきまーす!!」 は地図を片手に手塚家への道を歩いています。 「あれぇ?この間勉強会のときに来たんだけどなぁ・・・・?」 はじとーっと地図を見ながら歩いているのですが・・・・一向につきません。 「私方向音痴じゃないんだけどなー。あ、地図が読めないだけか!」 と1人で言って1人で納得していると2人連れの男がに寄ってきました。 「ねぇ、君1人?俺たちとお茶しない?」 「(ベタなナンパ・・・)」 今日のは少しお化粧もして大人っぽく仕上げてありました。(由美子の手によって) 「私急いでるの。」 はツンと言い歩いていった。 「そんなこと言わずにさー、ちょっとだけでいいんだぜ?」 「そうそう。」 2人組の1人がの腕をグイッとつかんだ。 「離せ〜〜〜!!!」 「さ、行こう行こう。」 が連れて行かれようとしたその時救世主(大げさ・・・)が現れた。 「お前ら何やってる?嫌がっているじゃないか。」 「何だてめぇ。」 「あ、手塚!!ちょっとなんとかしてぇ〜。」 「。そいつは俺の連れだ。離してもらおうか。」 手塚が部長の貫禄(?)で一睨みすると2人組はすごすごと退散した。 「サンキュウ手塚。助かったよ・・・って今日はうちにいるんじゃなかったの?」 「どういうことだ?」 「ま、いいや。とりあえず手塚の家に行きたかったんだけど迷っちゃってさ。」 「そうか。俺も丁度家に帰るところだ。」 実は本屋に行く途中だとはとても言えない手塚部長。 「よかった。じゃあ行こう!!」 さてさて、部長はまだ自分が誕生日だと気づいていないようですね。の作戦は成功か!? BACK NEXT |