Wonderful Holiday☆ |
| 〜河村隆ver.〜 『もしもし。ちゃん?』 「タカさんじゃん。めずらしいね。電話してくるなんて。」 『あ、うん。それでさ、明日ヒマかな?』 「うん。ヒマヒマ〜。」 『明日店をしめて寿司握る練習するんだけどよかったら来ない?』 「え、ってことはお寿司食べれるの?」 『うん。俺が作ったのでよければ。』 「わーい。私も握ってみたいな〜。」 『わかった。親父に言っておくよ。じゃあまた明日。』 「うん。バイバイ。」 「えっと、ここの道を右だっけ左だっけ?」 ご承知の通りは方向音痴である。今回は自分の記憶を頼りに しているので、かなり危険というかいつになってもつかなさそうである。 「うーん・・・・この辺見覚えあるようなないような・・・・。」 が道のど真ん中でうんうん考え込んでいるとを探しに来た河村に発見された。 「ちゃん。こんなところにいたんだ。」 「あ、タカさーん。よかった。」 は思わず河村にタックルするように抱きついた。 「//////ちゃん・・・・。」 「でもタカさん私がいる場所よくわかったね。」 「うん。なんとなくね。でもこの道俺の家とは反対方向の道だよ。」 「えっ!?本当ー?どこで間違えたのかな・・・・?」 今度は河村のナビがあってスムーズに河村家についた。 「おう。隆帰ったか。」 入り口から入るとおじさんが元気よく迎えてくれた。 「こんにちは。お邪魔します。」 「ちゃんじゃあカウンター座ってくれるかな?」 「はーい。」 はちょこんとイスに座ると身を乗り出してカウンターの向こうにいる河村を見た。 「ちゃん・・・そんなに身を乗り出すと危ないよ。」 ニコニコ笑いながら河村は器用に寿司を握っていく。 「ほへー。やっぱり上手だね。」 「伊達に小さい頃からやらされてないよ。」 「ふうん。すごいねー。」 は尊敬のまなざしをキラキラと河村にむけると河村は急に真っ赤になってしまった。 「はい。とりあえず何個か握ってみたよ。」 「食べていいの?」 と聞きながらももう寿司に手を延ばしていた。1つを一気にパクッと口にいれた。 「どうかな・・・?」 「うん・・・・ん〜〜〜〜〜!!かっらーーーーい。」 河村に返答する間もなくはわさびが効いて叫びだした。 「しまった・・・ちゃんわさびダメなんだ。はい。水。」 「う〜〜〜。」 はもらった水を一気のみするとふ〜っと息をはいた。 「ご・・・ごめん。だいじょぶだった?」 「死ぬかと思った・・・・まだヒリヒリするよ。」 は舌を外気にさらしながら言った。 「本当ごめん。いつものクセでつい・・・・。」 「だいじょぶだいじょぶ。そんなに気にしないで?」 河村は今度はサビ抜きの寿司を握ってくれた。 「おいし〜。」 ニコニコと顔をほころばせながらパクパクと食べていく。 「あ、そういえばちゃん寿司握ってみたいって言ってたよね?」 「え、うん。」 「お、そりゃあいい。おい隆エプロンかなんか貸してやんな。」 「はいはい。じゃあちゃんこっち来て。」 店の奥に入り河村に渡されたものを着る。 「お着替え終了!!」 が店の方に河村寿司の割烹着(?)を着て出てきた。 「ちゃん似合うね。」 「このまま嫁に来てほしいぐれぇだな。」 「やだ。おじさまったら。」 「そうだよ親父。ちゃんに失礼だよ。」 「え、でもお寿司屋さんのお嫁さんってカッコイーかも。」 「「えっ!?」」 「だって、お給仕とかやるじゃん?そういうのって女の鏡でしょ。」 「と・・・とりあえず始めようか?」 目をキラキラさせて言うに少しドキドキしながら河村は言った。 「うん。最初はご飯握るんでしょ?」 「あ、その前に手に水を・・・・・遅かった・・・。」 すでにはご飯を握っていた。そしてその手はご飯だらけ。 「あ、おにぎりと同じか。」 「そうそう。次は手のひらで寿司の形を作るように軽く握って・・・ちゃん軽くだって!」 「ん?あれ?ご飯ぐちゃぐちゃ。」 その後がいちおマシな形の寿司を作れたのは30分後・・・・ 「でけたー。」 「初めてにしては合格点だよ。なぁ。親父。」 「そうだな。これでいつでも嫁に来てだいじょぶだな。」 「わーい。おじさんにも合格点もらったー。」 「ちゃんそろそろ遅いから送ってくよ。」 「ありがとう。」 と河村は男テニの皆の事やお寿司の事(笑)など他愛もない話をしていた。 「じゃ、タカさん。送ってくれてありがとう。」 「こちらこそ。今日は楽しかった。」 「じゃ、私河村寿司にお嫁に行くの考えておくよ。」 とニッコリ笑って家の中へ入っていった。 「考えておくか・・・・現実になるとうれしいな・・・・。」 1人そんな事をつぶやいて家に帰る河村だった。 BACK |