Wonderful Holiday☆
〜海堂薫ver.〜


『・・・・先輩っスか?』

「おりょ?薫ちゃんか。どうしたの?」

『明日暇っスか?』

「超ヒマだよー。」

『あの、映画の券が2枚あるんスけど一緒にどうっスか?』

「映画?何の映画?」

『アバウト・ア・ボーイっていうやつです。』

「あー。それ見たかったのよねー。行く行く。っていうか私でいいの?」

『そのために誘ったんスよ。』

「ありがとー。薫ちゃん大好き〜。じゃあ、また明日。」







「あ、薫ちゃん発見!ゴメン。ちょっとチコクかな?」

「・・・・俺も来た所っスから。」

「じゃあ、行こうか。」

「ところでさー、」

「何スか?」

映画館に入ろうという時には会った時から疑問だったことを聞いた。

「薫ちゃんってバンダナ好きだよね?」

「・・・・好きっスよ。」

「試合の時にバンダナつけてるのはわかるけど私服までつけてくるとは思わなかったよ。」

「・・・変っスか?」

「ううん。だってバンダナとへびは薫ちゃんのトレードマークだからね。」

「へびはいらないっスよ。」

そう海堂が言ったあとブーーーーーーとブザーが鳴って映画が始まった。







「あー。おもしろかったね。っていうかあの男の子の眉毛おかしすぎー。」

先輩。笑いすぎっスよ。」

そういう海堂も少し笑っているようだった。

「だってー。薫ちゃんだって笑ってる・・・・あ、薫ちゃんが笑ってる!」

「・・・・何でそんなに驚いてるんスか?」

「薫ちゃんってテニス部にいる時笑ってるの見た事ないもん。うわー。貴重貴重。」

「////////」

に覗き込まれ海堂はガラにもなく赤面してしまった。

「先輩、他に行きたいとことかありますか?」

海堂はを映画に誘うだけでイッパイイッパイで次の事は考えてなかったらしい。

「うーん・・・・そうだねー・・・・じゃあ、ショッピングにでも行かない?」

「ショッピングっスか?」

「そう。デートの定番と行ったらショッピング!さぁ行くよ!!」

海堂はいつの間にデートになったんだと思いながらについていった。

先輩服買うんスか?」

「うん。丁度お小遣いもらったし秋物が欲しいなと思って。」

「お小遣いって・・・・不二先輩の親からもらってんスか?」

「うん。遠慮したんだけど家族同然だって言われて・・・あ、この店入ろう!」

は海堂の腕をつかんでぐいぐいと店の中へ連れて行く。

「あ、これもいいなぁ。ねぇ薫ちゃん私ってどういう服が似合うと思う?」

「・・・・例えばどういうのっスか?」

「うーん。女の子っぽいものとかカジュアルっぽいやつとか。はたまた男っぽいのとか。」

「・・・・・何でも似合うと思うんスけど・・・・。」

「うーん。じゃあ、今日のカッコはどお?今日はカジュアルにキメてみました☆」

「男っぽいのよりはカジュアル系の方が・・・・。」

「あ、やっぱり?」

こらこらさん自分で言うなっつーの!

「…あの先輩・・・男の俺はココ居づらいスけど・・・。」

確かにお店にいる女のこの視線が海堂の方へ向いている。

「あ、それは薫ちゃんがカッコイーからだよ。」

「…そう…なんスか・・・・?」

「ま、気にしないで。ね?それよりさ、こっちとこっちどっちがいいと思う?」

は右手にカジュアル系の元気な感じのトップス、左手にほんわかした感じのトップスを持った。

「・・・・・・・・・どっちでも似合うと思うんスけど・・・・。」

「チッチッチッチー。薫ちゃん嘘はよくないよ〜。はい。本当はどっち?」

海堂は嘘じゃないんだけど・・・とか思いながらも考えた。

「(先輩は元気だし・・・・)こっちの方がいいと思います。」

と言ってカジュアル系のトップスを指さした。

「私もコッチの方がいいかなって思ったんだ。やっぱ薫ちゃんいいセンスしてるね!」

「///////////どうもっス。」

「じゃあ、買ってくるから待っててね。」







「今日は楽しかったね〜。」

「そう言ってもらえるとうれしいっス。」

「あ。薫ちゃんいいものあげる。」

と言ってはさっき買った袋の中から箱を出した。

「・・・・何スか?これ。」

「開けていいよ。」

海堂が不思議そうにその包みをはがすと中から出てきたのはバンダナだった。

先輩いつの間に買ったんスか?」

「さっきかった所でね。薫ちゃんバンダナ好きでしょ?私もおそろいの買ったの。今日のお礼だから。」

「でもいいんスか?お礼って俺何にもしてないっスよ?」

「だって、せっかくのオフなのに私なんか誘ってくれたしね。」

「じゃあ、ありがたくもらっておきます。」

「それともう1つ・・・・。」

と言っては海堂のほっぺたにキスをした。

「///////先輩!!」

「照れてる薫ちゃんかわい〜。あ、明日そのバンダナつけてきてね。私もつけるから。」

海堂が返事をする暇もなくは走っていってしまった。

そして次の日おそろいのバンダナをして部活に出た2人はレギュラー陣の質問攻めに
あったという。特に魔王とかデータマンが海堂を誘導尋問したとかしないとか・・・・・





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