集合!関東選抜!


「おーすっごー。ここで合宿すんだ。」

「関東選抜が集まるからね。これぐらい広くないと入らないんじゃない?」

「不二先輩、今回先輩来ないんスか?」

「まさか。他校もたくさん来るって楽しみにしてたよ。」

「…既に絡まれている確率120%…。」

「100%越えるんだ…。」

と、そんな予想をされているは実はまだ絡まれてはいなかった。

「杏ちゃん、ボール全部準備終わった?」

「こっちはOKよ!」

「1年トリオー食材まだ運んでないのある?」

「大丈夫でーす。」

周りに指示を出しつつパタパタと走り回っている最中。
は選抜合宿のサポートメンバーの1人。他にも青学の1年トリオ、不動峰の橘杏もメンバーだ。

先輩、バスがついたみたいです。」

「あ、ホントだ。」

2階から下を見下ろすと着々とメンバーを乗せたバスが到着している。

「さ。皆が着いたって事はこれからが大変だし。頑張ろうね!」

「「「おー!」」」

監督の先生達の話が終わり、いよいよ班分け発表。宿舎の1階ロビーは班分けでざわざわとしていた。

「あ、ちゃん。お疲れさま。」

「大石。大石はこれから大変だね。竜崎班。」

ちゃん知ってたんだ。」

「さっき部屋分けとか色々準備してたし。大石、胃薬なくなったらすぐ私の所おいでね。」

「はは、ありがとう。」

もちろんがいるという事は他校生もぞろぞろ集まって来るのは明白。

、華村班の専属マネージャーになれよ。」

「それ名案やな、跡部。」

「んふっ。何言ってるんですか?キミ達。さんには榊班のマネージャーに…ねぇ?裕太くん。」

「え、あ…あの…。」

「なーに言ってんだよ。ちゃんは竜崎班だって。でも合宿でも会えるなんてラッキー!」

わーわーとを無視して騒ぎ始めた他校生の輪の中からはそろそろ抜けた。

「人気があるというデータは本物だったな。」

「立海の柳…くん。」

「見た所あの輪の中に青学のメンバーはいないようだが何かあるのか?」

柳はに静かに問いかける。

「ん?特にないと思うけど…。」

「そうか。これでは大会に行くたびに大変だろうな。」

「そんな事ないよ〜?皆仲良くしてくれて…ってあれ?」

後ろからの首根っこを掴んだ乾が柳からを遠ざけた。

「乾。どうしたの?」

。蓮二には迂闊に近づかない方がいいぞ。」

「え、何で?優しそうな感じだったよ?」

「…それがあいつの手だ。いつの間にかデータを取っているという…。」

「…私のデータなんてとってもしょうがないと思うんだけど。」

「それをどう使うかは蓮二次第だけど。」

は唇を尖らせてうーっと唸る。

「あー乾ってば何やってんだよー!は猫じゃないんだからさ〜!」

まだ首根っこを掴んだままの乾に英二がパタパタと走ってくる。

「乾〜。」

「了解。」

その言葉だけで何かを理解した乾はをパッと離し、近づいた英二の首根っこを掴んだ。

「にゃっ?!」

「うーんさっすが英二。超似合う。そして乾もさすが〜。よくわかったね。」

「伊達にのデータを取ってないさ。」

「…ちゃんと気をつけよーっと…。」

でも結局警戒心のないは柳に話しかけられると普通に仲良く話してしまいデータを取られてしまうのだった…。

「っていうか早く離せよ乾〜!」

「あ、悪かった。」

「もー何なんだよ〜!」


さぁ気を取り直して関東選抜の合宿スタート!





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