思い出のアルバム |
「〜明日ヒマ?」 部活終了後英二がに抱き着きながら言った。 「明日?うん、ヒマ」 「じゃないでしょ。」 の言葉を遮って不二が口を出す。 「明日は部屋の片付けするって言ったじゃない。」 「あ。そうだ。忘れてた〜。」 「えー、今度見せてくれるって言ったじゃん。正月の写真!」 「うー…ん…午後からならヘーキだよね?周助。」 「が頑張ればね?」 「う…うん…頑張る。」 大丈夫かな…とちょっと不安になる。 「先輩…そんなに部屋汚いんスか?」 「うっ…桃ほどじゃないけど。」 「俺を比較に出さないでくださいよ。」 「とにかく!明日ガンバって片付けするからだいじょうぶ!」 「大丈夫かなぁ?(ニッコリ)」 次の日・・・ピンポーンピンポーン!と激しくチャイムが鳴り不二が出迎える。 「は?」 「来るなり失礼な奴だね。英二は。(開眼)」 「うっ…」 早速の攻撃に英二はそそくさと大石の後ろに隠れる。 「お願いだから俺の後ろに隠れないでくれ…。」 「ならまだ片付けで部屋にいるよ。」 「まだ片付け終わってないんスか?」 「午前中頑張ってたんけど量が多いみたい。」 とりあえず皆を2階に案内する不二。 「?皆来たけど…入っていい?」 「まだダメー!もうちょっとで終わるから〜。」 不二はの制止の声を無視して部屋に入る。 「?さすがにもう貼り終わったでしょ?」 「…貼り終わった?」 そう聞くなり不二はの了解を取らずドアをガチャッと開けた。 「あー!ダメだってばー!あぁ〜。」 「先輩部屋の片付けしなくてもキレイじゃないスか。」 「今日しなきゃいけなかったのは部屋の写真の片付けだよ?」 どうやらレギュラー陣はの部屋が散らかっていると勘違いした模様。 「、まだ貼る写真決めてないの?」 「だってー…どれも皆カッコイイから選び出せないんだもん。」 不二のセリフに唇をちょっと尖らせて反論する。 「あれ?でもちゃん試合の時写真なんか撮ってなかったよね?」 「確かに…。」 けれどよく見てみると試合のしかもプレー中の写真がほとんど。 「これね〜、芝さんにもらったの。使わない写真だからって。」 「あーあの月刊プロテニスの人でしょ?」 「今一生懸命選んで貼ろうと思ってたんだよ。」 「しかしすごい量だな…。」 ドアを開けた時の微風での周りに飛んだ写真を見て手塚が呟く。 「あ、そうだ。羽根つきの写真ならあるよ。」 「見たい見たい!」 はアルバムを取り出すとみんなが見えるように真ん中に置いた。 「あれ?でも俺らだけじゃん。」 「ちゃん一枚も写ってないよね。」 「当たり前じゃん。私が撮ってんだもん。」 まぁ確かに。その時ニッコリと笑う不二にキラン☆と気づいた乾。 「不二はの写真持っていたはずだ。」 「えー不二〜見せろよ〜。」 「、見せてもいい?」 なぜかに聞く不二。 「羽子板の写真ならいいよ。」 「羽子板の写真の他にもあるんスか?」 リョーマのツッコミにはウッと言葉につまる。 「周助〜。」 「、観念しようね。」 「えー…じゃあ私何か下から取ってくるからその間にお正月のだけ見てて。」 は少し顔を赤くしてパタパタと出て行った。 「はい。これが僕が撮ったの写真。」 「不二が?ちゃんを?」 アルバムを開けたそこにはいつもと全く違うの写真がたくさんあった。 「何か…先輩に見えねぇ…。」 「服装からしていつもと違うな。」 「当たり前だよ♪僕が頼んでやってもらってるんだから。」 その時がドアを開け入るなりアルバムを見て顔をカーッと赤くさせる。 「周助〜!!お正月のだけって言ったでしょー!!」 「いいじゃない。可愛いんだから♪(ニッコリ)」 「恥ずかしいのに〜。」 はガチャンとお盆を置き、ベッドの上で布団を頭から被ってしまった。 「…そんな所にいないで出てこい。」 「先輩いいじゃないスか。可愛いって言われてるんだから。」 「それが恥ずかしいんだってば〜!」 布団から顔だけ出して言うを見てレギュラー陣は声を出して笑った。(一部除く) 「何よ〜!」 そして本人自覚ナシ。 そして帰りにはレギュラー陣1人1人に封筒を渡す。 「…何スか?これ。」 「写真〜。色々あったから後で見てね。」 「僕には?」 は出された不二の手をペシッと叩く。 「周助にはさっきあげたでしょ。」 「そうだね。ツーショットのやつ。」 「「「「「?!」」」」」 不二の言葉に触発されレギュラー陣はそそくさと帰って行ってしまった。 「…クスッ。早いね。」 「あー私まだ写真整理終わってないじゃん。」 「僕も手伝ってあげるから…ね?」 「うん!」 そしてその後真面目にやって1時間もかからず終わったのだった。 ちなみに帰って写真を見たレギュラー陣はとのツーショットを速攻で確認したそうな… BACK |