今日は我らの日!


、3月6日はちゃんと空けといてね。」

「ん?何で??」

「だって3月6日は3−6の日じゃん。」

「??」

ハッキリ何かを言わない英二には訳がわからず首を傾げる。

「だーかーらー…3−6の日を記念して3月6日デートしよ?」

「…うん。いいよ♪」

はニッコリ笑って英二にOKサインを出す。

「3年6組の日だったら僕もメンバーだよね?英二?(ニッコリ)」

「げっ…不二…。」

の後ろから音もなく現れた不二。さすがである。

「じゃあ3人でどっか遊びに行こうか。…あ、でも3人だと奇数で半端だね。」

「俺はと2人で行くつもりだったのに…。」

「英二?何か言った?(開眼)」

「いえ、何も!」

「どこ行こっか〜。3人だし遊園地は却下ね〜。」

「ってかが絶叫系乗れないからっしょ。」

「…それもあるけど〜。」

図星をつかれてはちょっと膨れて拗ねてしまった。

「あーゴメンってば〜。」

「…じゃあどこ行きたい?」

「あ、そういえば洋服買いに行きたいって言ってなかった?」

昨日の夜に話していた事を思い出したように不二が言った。

「あー…そうだね…でも茜か由美子さんと行くつもりだし…。」

「あ、じゃあ俺がの事コーディネートしてあげる!」

「え?」

「英二にしてはいい考えだね♪(ニッコリ)」

「不二は一言多い…。」

「んー…でも英二にコーディネートしてもらうのも面白そ〜!」

の楽しそうな声を聞いて不二は微黒いオーラを纏う。

?僕だっての服選んであげるよ?(黒オーラ)」

「だって周助はいつも買い物ついてきて口出すでしょ〜。」

「え!そうなの!?」

英二が驚いての腕を掴む。

「…と姉さんの荷物持ちだけどね。」

「じゃあ6日はのコーディネートに決定〜!」

「わーい!」

こうして3人の奇妙なデートが決行される事になった。





「やっぱはパンツルックの方がいいんじゃない?」

「最近女の子らしくなってきたからスカートじゃない?」

「……」

英二と不二に両側から別々の服を勧められ悩む

「あ、!こっちもっぽい。」

「こっちの方がらしいんじゃない?」

「…2人共…皆見てるから…。」

「「え?」」

2人が周りを見回すとお店にいる人ほとんどがこちらを見ている。

「もー…恥ずかしなぁ…。」

「ゴメンゴメン。」

結局買わずに店を出る3人。

「で、結局はどっちがよかったの?」

「ん?さっきの?」

「そうそう。」

不二の言葉には『うーん…』と首を傾げて考える。

「トップスは周助の方が可愛いな〜で、英二のズボンに合わせたい!」

「…引き分けか…。」

「え?」

「何でもないよ♪(ニッコリ)」

、他に何か買いたいのあんの?」

「あのね〜…。」

ちょうど歩いて来た先にはスポーツショップ。はそこを指差す。

「「スポーツショップ?」」

「…の隣にある和食屋さん。」

…お腹減ったの?」

英二が呆れたようにに聞いた。

「今日寝坊して朝ごはんちょっとしか食べれなくてさ〜。」

「着て行く服にものすごく悩んでたもんね。」

「だからお昼にしよ?」

というわけで3人で和食屋さんに入ったのですが…。

「……」

?どうしたの?」

お店に入ってから急に黙り込んでしまったに不二が声をかけた。

「…本当さ、どこ行っても目立つよね。周助も英二も。」

「「は?」」

不二も英二も自覚がないらしく何にもわかっていない様子。

「…じゃあ今日は優越感に浸ろうかな♪」

?」

「どしたの?」

「今日は思いっきりデート楽しませてもらうからね♪」

「「???」」

ニッコリ笑うに不二と英二は顔を見合わせて首を傾げた。

「英二、それ一口ちょーだい。」

「いいよ。あーん。」

「…英二?(ニッコリ)」

「あー…ん〜美味し〜。」

人前にも関わらずはノリノリ。

、僕のもあげるよ。」

「…周助のはいい〜。」

「どうして?(黒オーラ)」

は不二の定食の…赤いものを指差した。

「だって周助七味かけまくってたじゃん!」

「普通だよ。」

「「普通じゃない!」」

昼ご飯しか食べていないのに2時間近くその店にいた3人。

「さてと…じゃあスポーツショップ行こう。」

何買いたいの?」

「買うのは私だけじゃないよ?」

の言葉に不二と英二は顔を見合わせる。

「でも俺ら買うもんないよ?」

「買いたくなるから。絶対。」

とりあえずについていくとはまっすぐレジに向かった。

「あの、この前予約したですけれど…。」

「はい。少々お待ち下さい。」

〜そろそろ種明かししてよ。」

英二がに聞いたのと同時に店員が戻ってきた。

「こちらでよろしいでしょうか。」

「「何これ。」」

「見りゃわかるでしょ。リストバンドだよ。」

赤、黒、白の3色のリストバンド。真ん中には36という刺繍がある。

「約束した日に頼みに行ったの。3年6組の日記念でしょ?」

、この色ってあの本のやつ?」

「正解!さっすが周助〜!」

あの本についてはキリリク部屋の『私の大好き』をご覧下さい。

「だから、3人でお揃いで買お?」

「もっちろん!がせっかく選んでくれたし!」

「よくこんな事思いついたね。」

「ふふふ〜。記念だから何かお揃いで揃えたいなぁと思ってさ。」

ニッコリ笑うに不二も英二も自然と笑みが浮かぶ。

「ありがとうございましたー。」

スポーツショップを出て次なる目的地は…?

「ゲーセンか。」

「デートの定番でしょ?」

はプリクラ取りたいんでしょ?」

「正解!」

さすがに休日。女の子のグループやカップルで混み合っている。

「うわ!男同士出入り禁止だって!」

「女の子と一緒ならいいんだね…。」

「最近よくあるよ?こういうトコ。」

3人で騒ぎながらプリクラを取るとが今度はUFOキャッチャーに向かう。

「英二〜。あれ取って。」

「ん?」

が指差したのはミッキーのぬいぐるみ。

「よーし。任せとけ〜。」

「英二ってムダにこういうのは得意だよね。」

「周助はあっちね〜。」

はまた別のUFOキャッチャーのぬいぐるみを指す。

「了解。お姫様♪」

可愛く笑うに不二はちゅっとの頬にキスを落とす。

「周助っ!!」

「あー不二ズルイ!抜け駆け〜〜!!」

「だって今日はデートだからね♪(ニッコリ)」

「…確かにそう言ったけど…今のは不意打ちだ〜。」

は顔を赤くしながらボソッと呟いた。





その後もゲーセンで時間を潰し…あっという間に夕方。

「…帰らなきゃダメ〜?」

「ダメ。」

「不二ズルイ。」

「しょうがないでしょ。一緒に住んでるんだから。」

それぞれの家との別れ道では寂しそうに英二の服を掴む。

「だって今日ご飯食べて帰るって言ってないでしょ?」

「言ってないけど〜…もうちょっと遊びたかったな。」

「俺ももっとと一緒にいたかったにゃ〜。」

不二とはまだ一緒の道で帰るが、英二はここでお別れ。

「…む…じゃあ英二また明日ね。」

「じゃあ。」

「あ、。」

「ん?」

英二がちょいちょいと手招きし、が行くと耳元で囁かれる。

「今度は俺と2人っきりでデートしよ?」

は少し考えると同じように英二の耳元で囁く。

「たっくさん楽しませてくれるなら…いいよ♪」

「ヤッタ!じゃな!また明日♪」

「わっ。英二ってば!」

英二はさっきできなかった分!との頬にキスをする。

「…英二、明日覚えておきなよ?(ニッコリ)」

「…。」

「こら、周助!」



こうして…念に1度の3年6組の日は…無事に(?)幕を閉じた。


だが、英二とが2人っきりでデートできたかは…謎に包まれたままである…





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