スタッフ募集 |
手塚が九州から帰ってきた。 はその手塚と一緒に職員室に来ていた。 「スミレ先生ー?」 「来たか。手塚もよく帰ってきたな。」 「ただいま戻りました。全国大会の組み合わせ表です。」 手塚が組み合わせ会場からもらってきた書類一式を竜崎に渡した。 「アタシはちょっとに話があるから先に部活始めとくれ。」 「…わかりました。」 久しぶりにと二人っきりになれたものの、数分しか持たず…これも運命なり。 「話って何ですか?スミレ先生。」 「実はな、毎年全国大会ではボランティアスタッフがいつも集められて受付やら コート整備やらをやってもらっているんじゃが…今年はスタッフの集まりが悪くて 各学校からも数人出して欲しいという事らしんだよ。」 「…それで私にって事ですか?」 話の内容から自分に向けられているのはわかった。竜崎も大きく頷く。 「どうだい?お前さんならできると思ったんだが…。」 「大変そうですけど…私にできますか?」 「大丈夫だろう。女子の仕事は受付やスコアを取るぐらいの簡単なことだよ。」 「わかりました。滅多に出来ない事だと思いますし頑張ります。」 「当日の集合もレギュラーとは違うから間違えんようにな。」 「はーい。」 は詳細が書かれた紙を読みながら返事をする。 「それと…了解を得てからで悪いんだが…。」 「何ですか?」 「始まってみないと何とも言えないんだが、ウチの試合が見れない可能性も出て来るんだよ…。」 「えーーーーーっ!」 大きな声を上げたが、職員室である事にすぐに気づいたは慌てて口を塞ぐ。 「大会側は考慮してくれないんですか?」 「いかんせんどれだけスタッフが圧待つかわからないからねぇ…いちおアタシからも頼んでみるよ。」 「うー…皆の試合が見れないのは悲しいけど人手が足りないのも困りますよね…。」 「そうだねえ…。」 は頭を色んな方向に倒しうーん…と考えるがすぐに決心し、竜崎に向き直る。 「スミレ先生、私やってみます。」 「本当かい?助かるよ。」 「頑張ります!」 皆の試合が見れないのは悲しいがスタッフは色んな人の助けとなれる。 人の役に立つ事が好きなはそう思ってボランティアスタッフをOKしたのだ。 しかし…もちろんレギュラー陣の反応は… 「「「えーーーーー!!」」」 「…だってスタッフがいなかったら困るでしょ?」 「けど別に先輩がやる事ないじゃないスか。」 桃が言うと隣で英二もうんうんと頷きどさくさに紛れての手を握り拗ねた声で言う。 「そーだよー。が見ててくんなきゃ!」 「だいじょーぶ!私マネで鍛えてるもん!仕事早く終わらせて応援も頑張るよ!」 は任せて!と胸を叩くがレギュラー陣は不安そうだ。 「もーー!そんな顔しない!シャキッとしなさい!明日っから全国大会なんだから。」 「…そうだな。ちゃんの言う通りだ。」 「あぁ。目指すは全国制覇。」 「よーし!はい!手出して!」 がパッと手を出すとレギュラーもスッと手を重ねていく。 「いくよー。青学ーーーー!ファイッ!!」 「「「「「オーーーーー!!!」」」」」 明日からの全国大会どんな試合になるかはわからない。けれど…全力で勝ち進むのみ!! BACK |