ご飯ですよ〜! |
「…魚ばっかり…。」 新鮮な海の幸を前には頭を抱える。 「先輩って魚苦手でしたっけ?」 「ううん。魚大好きだよ。」 「新鮮でおいしいですよ!」 「今日もたくさん取れたのねー。」 いわし水の被害に遭わなかった3人が食事当番としてのお手伝い。 「大好きだし新鮮なのはいーんだけどね…。」 「どうかしたんですか?」 「…私魚さばいたことないのよ…。」 はがっくりとうな垂れてため息をつく。 「こんな事ならちゃんとさばき方習っとけばよかったかなぁ〜。」 「じゃあ俺がやるのねー。」 「え?」 腕まくりをした樹がテキパキとさばいていく。 「わー。すごーい。」 「六角中にいたら嫌でもできるようになりますよー。」 剣太郎も樹を手伝ってテキパキと調理していく。 「すごい…。」 「先輩、俺たちは何かやらなくていいんスか?」 「後は〜…ご飯は炊いてるし、付け合せはもうゆで始めてるし…。」 せっかくマネージャーとしてついてきたのにこれではいけないとは思う。 「そうだなぁ〜…暑いし冷たいデザートでも作ろうか。」 「デザート?」 「そう。フルーツゼリーなんかいいかなぁ〜?」 「おいしそうっスね。」 「それだったらあそこにいるゾンビさん達も大丈夫かなぁ〜って。」 「あぁ…。」 先ほど被害に会った面々はテーブルに突っ伏している。 「こんなんでご飯食べれるのかしら…。」 「…多分だいじょーぶ。」 「うわぁ!」 急に後ろから声がしたかと思うと、オジイがふらりと立っていた。 「オジイ、手伝いに来てくれたの?」 「オジイ、この貝の味付けこれで大丈夫〜?」 樹と剣太郎に呼ばれオジイはゆらゆらとそちらへ手伝いに行く。 「さぁ。うちらも準備しようか。」 「ウイーっス。」 5人で準備をして着々と料理が出来上がる。 「うわー。おいしそう!」 「焼き魚に、アサリの味噌汁、刺身、海藻サラダ…海の幸ばっか。」 「DHAたっぷりだから頭よくなるぞ〜。」 はニヤニヤしてリョーマの方を見つめる。 「その言葉、先輩にもお返しするっス。」 「…反論できない…。」 とリョーマのやり取りに剣太郎も樹もケラケラ笑う。 「何かさんって同い年っぽくないのね〜。」 「うん。何か僕と同い年みたいですよね。」 「…そんな子供っぽくないもん。ねぇ?リョーマ。」 「さぁ?」 「もー!リョーマってば!!」 台所からの笑い声にゾンビさん達もそろそろ目を覚ます頃。 「さてと…そろそろ起こさないとね。」 「やっとご飯だ〜!僕お腹ぺこぺこ…。」 「何か今日はムダに疲れたのね〜…。」 「あんなんなのに起きるんスか?」 「起きるわよ…絶対にね。」 そう…の声とこの言葉さえあれば…必ず皆起きるでしょう…。 「皆〜!ご飯ですよ〜!」 BACK |