勝利宣言! |
『只今より関東大会決勝戦立海大附属VS青春学園の試合を始めます!!』 「さすが決勝・・・なんか異様な雰囲気っ。」 「無理もないよ。会場全体が王者立海に注目してるからね。」 さきほどと会った六角メンバーは応援席の上の方で観戦するもよう。 「見た所全国各地から様々な学校が偵察にきてる。ほんとやっかいな立海・・・・・・・・・。」 「うぃ・・・!」 ダビデは言おうとしたシャレを先に佐伯に言われかなりショックを受ける。 「カッカッカッ一本とられたなダビデ!」 「・・・・・・・・・」 さすがにダビデ以外には回し蹴りはしない黒羽だった。 「ボレーのスペシャリスト丸井ブン太、ブラジル人とのハーフで卓越した守備能力を誇るジャッカル桑原、 最も怖いコート上の詐欺師仁王雅治、紳士柳生比呂士、それから2年生エース切原赤也 達人柳蓮二も健在、そして中学テニス界で最も強い男皇帝真田弦一郎。」 「確かに強ぇ強すぎる集団だ・・・今年の立海まさに死角ナシだぜ。」 こちらでは関東大会初戦で青学と当たった氷帝が立海を分析している。 「ねぇねぇタカさん、立海の皆・・・リョーマの所見てない?」 「本当だ・・・。越前と何かあったのかな?」 「・・・あったといえばあるし、なかったといえばないような・・・。」 「ん?ちゃん何か言った?」 「いや、何も。」 整列している青学も立海の視線に不審に思ったか、桃が隣のリョーマに聞く。 「越前、アイツらお前の事思いっきりニラんでたけど何やらかしたんだよ?」 「別に何も・・・・・・。」 『両校部長前へ!』 「宜しく。」 「よ、よろしくっ。」 中学3年生には到底見えない貫禄を持つ真田は冷静で落ち着いている。 だが、しかし部長代理という大役を任された大石は妙にビクついている。 「(大石だいじょうぶかなぁ〜?)」 「王者立海大に胸を借りるつもりで・・・。」 の心配をよそに大石は王者立海相手に一言言おうとしていた。 「(胸を借りるつもり・・・・・・何を言ってるんだ俺は・・・・・・・・・部長代理として 部を預かっているんじゃないのか?しっかりしろ大石秀一郎・・・・・・)」 心配そうに見守るレギュラー陣の視線を背に受けて大石は息を大きく吸い込んだ。 「俺達は勝つ為に来た!!青学はキミら立海に勝って必ず優勝してみせる!!」 「ほう・・・。」 「うあーーっ!!?・・・あっ・・・・・・いや・・・・・・。」 ギャラリーは突然の青学の勝利宣言にザワついている。 「しまった・・・つい・・・・・・。」 大石が少し落ち込んで青学の整列場所に戻ると誰も大石を責めるような顔はしていない。 「ナイス大石・・・部長!」 「ハハ・・・オッケー?」 空笑いをしてる大石の背中には皇帝真田の恐い視線が刺さっている・・・? 「大石すごいじゃん!勝利宣言だね!」 「ちゃんあまり掘り返さないで・・・。」 「あぁ、ゴメン。」 相当自分にもプレッシャーがかっていたのか大石の顔色が少し悪い。 「大石!だいじょうぶだよ!きっと大石の言った通りになるって信じてるから!」 「そうだな。ありがとうちゃん。」 「えへへ♪」 も大石の勝利宣言でさっきまでの暗い顔がいつものように明るい顔に戻っていた。 「桃!薫ちゃん!頑張ってね!」 「もちろんっスよ!」 「ふしゅぅ〜・・・。」 すると対戦相手の丸井ブン太がこちらに寄ってきた。 「この前はおにぎりサンキューな。」 「「「この前?!」」」 「え、あ・・・その・・・。」 「今回はなんかないの?」 「オイ、他校にちょっかいだすな。」 ブン太は目を輝かせての方を見るが、後ろ首を相方に掴まれ連れ戻されてしまった。 「、この前ってどういう事?」 「えっと・・・今は試合前だから・・・・試合終わった後ね?」 それ以上は今聞けそうにもないのでそれ以上問い詰めるのはやめた。 「ビビってんじゃねぇーぞ海堂・・・。」 「キサマこそヘボるなよ桃城・・・。」 「「行くか!」」 ダブルスを組むと息ピッタリなこの2人。どういうダブルスになるのだろうか。 そして勝利宣言をした青学の運命やいかに・・・初戦D2から大荒れとなりそうだ・・・。 BACK |