友達だから |
辺りは審判のコールがかかたにも関わらずシーンと静まり返ってしまった。 「か・・・勝ったけど・・・・。」 「勝った・・・勝った!やったー!リョーマが勝った!!!やったよ周助!」 「うん。2回戦進出だね。」 「やった。すごいすごい。やっぱり皆はすごい!リョーマエラーイ!」 「先輩ちゃんと見ててくれた?」 「うん。ほら、泣いてない。」 は目を指さすとニッコリとリョーマに微笑んだ。 「リョーマ本当お疲れ。はい。タオルとドリンク。」 「どーもっス。」 『両チーム共整列して下さい』 「ほら、整列だって。行って行って。」 はほらほらと整列しに行かせるとニコニコと皆の姿を見守る。 「ちゃんすごいうれしそうだね。」 「あったり前じゃん!うれしくないわけがないよ!!」 「ちゃんは本当に表情に出るからわかりやすいよね。」 「え〜そうかなぁ・・・大石だっていつも以上にニコニコしてんじゃん。」 「あ・・・・やっぱりいつも以上に笑っちゃうんだな。」 「そうだよ〜。」 ほのぼのとした2人の雰囲気にちょっと気が気でない青学レギュラー陣。 「礼っ!ありがとうございました!!」 礼をすませた両校が戻ろうとすると跡部がお得意の指パッチンをした。 「・・・・・・帝!」 「氷帝!氷帝!」 「氷帝!氷帝!氷帝!」 この後しばらくの間氷帝コールは続いた。 「あれ?先輩どこ行ったんスか?」 帰る準備をしている所になぜかの姿が見当たらない。 「ちゃんならさっき氷帝の所に行って来るって・・・・・。」 「タカさん!何であんな所に1人で行かせたんだよ!」 「ちゃんがどうしても1人で行くって言うんだよ・・・・。」 ノーバーニングモードでもやはりには勝てない河村。 「の事だ。あいさつをしてくるだけだろう。」 「そうだといいんだけど・・・・あのだからわからないね・・・・。」 不二の予想は当たっているのかいないのか。とりあえずは氷帝ベンチにいる。 「あの・・・景吾?お疲れ様です。」 「・・・お前何でこんな所にいるんだ?」 「やっぱり・・・あの対戦相手だったけど、友達なわけだから・・・挨拶と思って・・・・。」 は敗者となってしまった氷帝に何と言っていいかわからずしどろもどろだ。 「はさすがやなぁ俺らの所に挨拶しにくるなんて・・・ほんまらしいで。」 「え、そう??だってもう対戦終わったから普通の友達だもん!」 「、青学の奴らに伝えておけ。絶対負けるんじゃねえとな。」 「ウス。」 「樺地腕ヘーキ?」 が樺地の腕をじっと見て心配そうに言います。 「ウス。・・・・大丈夫です。」 「そっか。それならよかった。」 「さん今度俺らとテニスしましょうね!」 「うん。あ、でも私皆の連絡先知らないからどうしよっか・・・・・。」 「、俺様のメアドを教えるからそこに連絡しろ。」 「、俺にもメールくれや。」 は結局氷帝の主なレギュラー陣とメアドを交換したのだった。 「じゃあ、私皆の所に戻るね。今日はお疲れ様でした。」 「あぁ。」 ペコリとお辞儀をしてニッコリ笑って戻って行った。 戻る途中救急車がの横の道をピーポーと走っていた。 「救急車?何かあったのかな・・・・?あれ?乾?何か探してんの?」 何やらキョロキョロとしている乾を見つけは言った。 「ココに試作品を入れておいたはずなんだが・・・・見当たらないんだ。」 「そ・・・・そうなんだ。(何だかなくなってよかった気がする・・・・。)」 けれどカバンの中にはまだ何か入っていそうなふくらみがある。 「乾?試作品以外にも何か持ってきたの?」 「あぁ・・・まあな。(キラン☆)」 「(大変だ。乾が逆光・・・マジだわ・・・・)」 「それより氷帝にあいさつしてきたのか?」 「うん。皆とちょっと話してきたの。」 「話しただけか?」 「ん?」 乾がデータノートを持ってに言う。 「ケータイのメアドを交換したけど?今度テニスしようねって。」 「そうか・・・・。」 「さ、早く帰って、皆は疲れを取らなきゃね!」 「は元気だな。」 乾は今日1日のの感情の変化を思い出し苦笑している。 「元気だよ!明日からもまたがんばろーね。」 「そうだ。俺も明日のためにまた試作しなければ・・・・。」 「・・・・・・私も頑張らなきゃ・・・・・(乾に対抗できるように何か作っとかないと・・・。)」 こうして関東大会初日は試合時間の関係で1回戦まで。 2回戦以降はまた1週間後に行われる事となった。 BACK |