頂上決戦の前触れ


「周助!お疲れ様!」

はいっとがタオルとドリンクを渡す。

「不二データは取らせて・・・・」

「まだまだッスよ・・・・・・ね。」

乾とリョーマの言葉に不二は余裕の笑いを向ける。

「でも本当周助すごいよ。すごすぎ!カッコよかったよ。」

「ありがとう。に言われるのが1番うれしいよ♪」

「くっそーっ!!くやCーっ!!」

対戦相手のジローがワクワクした顔で不二に近づいてきた。

「ジローちゃんもお疲れさま。」

「(ジローちゃん?)」

「キミは・・・・青学のマネージャー?」

「うん。でーす。この間の校外練習ではいなかったよね?」

「俺寝てて忘れてたんだよねー。でもちゃんかわE〜ね。」

「ありがと。」

「そりゃ何たって僕の彼女だから♪」

「マジー?すっげー。」

「こら!周助!ジローちゃんにうそつくんじゃないの!」

ペシッとは不二の頭を叩いた。

「しっかしあの白鯨って技マジ凄いよ!あの消えるサーブも!それから
スマッシュをダイレクトに返すアレ何だっけ・・・?それからそれからっ」

「つばめ返し?」

「そうそう。それも!スバラC!」

ジローはまだまだ元気な様子で話している。

「手も足も出えへんかったのに・・・・。」

「全然あいつ落ち込んでねえじゃん。」

「ヤローが落ち込むタマかよ。」

氷帝サイドはジローの元気さに苦笑している。

「マジ完敗だったけどまたオメェと対戦してぇ!!」

「うん!あのマジックボレーはくらいたくないけど。」

「打たせてくれなかったクセによく言うよ!」

「でも周助よくあんなピンポイントで返せたよね〜。」

「それは僕だからだよ♪(ニッコリ)」

「でもジローちゃんも初めは返せてたね。あれはびっくりしたよ。」

「初めだけって・・・・何か悲C〜。」

の言葉に少し落ち込んでみせるジロー。

「あ・・・でもでもすごいと思った!」

「そう?ありがと!しっかし・・・・オメェより強い奴なんているんかい?」

「うん。いるよ。」

「なるほど。オメェんとこの部長さんね!納得!でも手塚は別格でしょ。」

「氷帝でも手塚はやっぱり別格とみなされてるんだね〜。」

目をキラキラさせて感心する

「何たって高校やプロのコーチまで視察しに来てるって話じゃんっ。スゲーッ!」

「まあね・・・それとたぶんもう1人・・・。」

「景吾だね・・・・・そんなに強いの?」

「見ていればわかるよ。」

「そっか。じゃあ、私手塚の所行ってくるね。」

「うん。行っておいで。」

素直にを送り出す不二。この素直さが次の戦いの凄さを物語っている・・・?







「手塚〜〜。」

「どうしたんだ?。」

「手出して。」

手塚がに言われた通りに手を出すとがギューッと握った。

「手塚。がんばって。私のパワー全部手塚にあげるから。」

「あぁ、ありがとう。」

「でも・・・・・でも・・・・。」

「何だ?」

「・・・・・何でもない。私一生懸命応援するからね!」

「あぁ。」

そう言ってコートの方に歩いていく手塚。それを心配そうに見つめる

ちゃん?どうかしたの?」

「大石・・・・今から色々心配しちゃいけないよね。うん。」

「手塚ならきっとだいじょうぶだよ。」

「だよね!」

ニコッといつものらしく笑い、ふと応援席の上の方を見た。

「うわ。何かいっぱい学校が来てるね。」

「山吹中に六角中、立海大附属も来ているぞ。」

「六角中?うちらが次当たる所?」

「いいや・・・六角中は順当に行けば準決勝で当たる。」

「そっか・・・。」

がまたちょっと心配そうにうつむいた。

〜。だいじょぶだって。そんな顔すんなよー。」

「そうそう。笑顔が可愛いちゃんに暗い顔は似合わないよ。」

「?あ、千石くん。」

「千石さん、山吹の所に戻ったらどうスか?」

「つれないなぁオモシロくん。俺はちゃんに会いに来ただけだよ。」

「それがよくない!さっさと戻れ!」

英二がをぎゅっと自分の方に引き寄せて千石を威嚇する。

「ま、今日は偵察に来ただけだから大人しく戻るよ。じゃあねちゃん。」

「うん。またね。」

千石が戻ると氷帝サイドが急にシーン・・・・と静まり返った。

、いよいよ始まるよ。」

「周助・・・・。」

「そんな顔しないの。が笑って応援した方が手塚もうれしいと思うけどな。」

「うん。そうだね!よーし!手塚ー!頑張れーーーー!」

がいつもの調子を取り戻したと同時に・・・・・跡部が左手を大きく上にあげた。





そして・・・・誰もが頂上決戦だと認めうる試合が今ここに始まる。





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